東京店の田上です。
少し前になってしまいましたが、欧州最高峰のレース凱旋門賞が終わりました。
凱旋門賞は、パリ中心部西側にあるブローニュの森の中にあるロンシャン競馬場で行われます。我々にとって10年以上前は、素材展示会であるプリミエールビジョンの会期中に開催されることが多く、中心地から近いので見ようと思えば見るチャンスがあるんですよね。因みに最近ではこのダイヤリーでも書かれている通り、イタリアミラノで開催のミラノウニカに出張で行くようになり、不可能になってしまいました。 メイショウサムソンの健闘を期待しましたが、全盛期でない日本馬に勝てるほど甘くはありませんでした。勝ったのは3歳牝馬の女傑ザルカヴァでした。
デビュー以来6連勝の無敗で仏牝馬三冠を達成。当日も圧倒的な1番人気に推され、それに応えたのです。牝馬が勝ったのは15年振り、3歳牝馬が制したのは26年振りの快挙でした。
レースを衛星中継で見ていましたが、その強さは尋常ではありませんでした。2400mのレースで残り400mを切るまで未だ前から10頭目くらいの馬群の中で包まれていました。ところがそこから一線級の古馬達を弾き飛ばすように馬群をこじ開け、ラスト1ハロンで先頭に並びかけたと思ったら後続に2馬身差をつけて先頭でゴールしたのです。
われらがサムソンは、同じような位置取りでしたが、やはり直線で他馬と接触し、勝った馬とは対照的に10着敗退でした。それにしても、牝馬ウォッカが勝ったダービーにも驚かされましたが、このザルカヴァの強さは最強牝馬に相応しいパフォーマンスでした。
そしてレース数日後、陣営は引退を発表したのです。現役期間はわずか1年間で、まさにターフをあっという間に走り抜けていったのでした。最初の交配はやはり凱旋門賞馬のダカラニが予定されているそうです。
寺山修司風に一言、「さらば最強牝馬よ」。