東京店の田上です。
今週8日からミラノではテキスタイル合同展の「ミラノウニカ」が始まっています。2010年秋冬シーズンということで、一年先の企画がスタートするわけです。ただヨーロッパのテキスタイル展としては、この後にあるパリの「プルミエールビジョン」の優勢がここにきてはっきりとしてきているようで、プラート・エクスポが抜けたこともあり出店のメーカーの数はイタリア382社(前年同期136社減)含む486社(同180社減)と今回は随分減りました。イタリアメーカーの輸出量は今年に入って前年の30%減ということですし、今後さらに減ってしまうと懸念されています。ビエラ地区のオヤジのど根性も正念場といったところですね。
繊研新聞に記事がありましたが、2010年に創業百年を迎えるゼニアが、今回のウニカで特別展示をしているそうです。ゼニアはもともとこの展示会の親玉であり、ブースも最もいい場所で大きく構えていますが、今回は特に力が入っていると思われます。
ウールなどの原料の優れた生産者に対して贈っているトロフィーやマーケティングに力を入れてきた証として生地に記した商標ロゴや汽車に掲載した広告なども展示されているようです。
改めてゼニアの威光を示した形になっていますが、このゼニアやロロ、そしてほかに数社の大手以外は、この展示会を含めて彼らに追随して足並みを揃えていくのは実際は難しくなっているのが現状です。
来年2月はいよいよ以前から言われていたさらに中心地から離れた会場に移転が決まっているミラノウニカ。我々日本人の動向も含めてどうなりますやら。私は仕入担当時代からあくまで合同展示会でなく、各メーカーに直接訪問して商談をしたいと思っているのですが。