東京店の田上です。
「洋服の青○」で最高級服地「テーラー&ロッジ」使用のハンドメイドスーツが限定販売される、というニュースを聞いたのは先月のことです。
「テーラー&ロッジ」といえば、英国の毛織物の産地であるハダスフィールドにおいて熟練の職人による伝統工法を頑なに守り、品質第一の姿勢を貫く老舗メーカーです。
上代¥102,900(税込)で限定3000着とのことです。別に「洋服の青○」がテーラー&ロッジを販売しちゃいけないなんてこと言いません。言いませんけど本来我々の業界が携わってきた販売の謳い文句そのまま使われてしまうというのはどうなんでしょうか?
それとちょっと引っかかるのはハンドメイドと銘打っていながら、サイズはA体・AB体・BE体の4号~7号と限定されているところです。これはどうやらバイオーダー生産(縫製)ではなさそうですし、少なくとも従来のハンドメイドという概念とは異なると思われます。
初めてハダースフィールドの地を踏んだことを思い出します。そしてあのテーラー&ロッジを訪れた日のことを。入社以来憧れ思い浮かべていた世界と現実は少し違っていましたが、それでも毛織物業界の故郷であることにはかわりありませんでした。
そんなことを言うと、だから何なんだ、そんなのただの後ろ向きな郷愁だろ、と言われるかも知れません。まあそれと、もしこれが10年前であれば大ニュースになっていたはずですが、今現在ではまあ当然そんなこともありえるな、というのが現実です。なんせあのハダースの工場の敷地内で織ったのではないテーラー&ロッジがあるというのも現実ですからね、あっとっと・・・