東京店の田上です。
エコの切り口はマーケットにおいて企画としての重要性を増しています。
今日ご紹介するのは、山梨県富士吉田にあるテキスタイルメーカーが取り組むエコ染料の話です。もともと富士吉田は絹織物が地場産業として有名ですが、このメーカーは地元農家と組んで遊休農地で植物染料となるものを栽培し「エコロジー衣料」を開発しているのです。
植物染料となるアカネ(左、根が赤い)やムラサキ(右、絶滅危惧種で栽培が困難)を乾燥させたり煮詰めたりして染料をつくり、草木染にするのです。土の中で分解し環境負荷がない点を訴え、環境意識の高い富裕層に売り込む戦略です。
こういったエコ関連はコストも結構かかりますし、商品の値段も高くなります。実際このエコ染料も、地域活性化に役立つ農商工連携として補助金が国から出て開発を進めているそうです。 徐々に栽培品目を増やし、5年後には2000色の染料を開発するというのですから、天然染料もどんな色でもできるもんなんですね。
毛織物の世界でも草木染はなくはないですが、堅牢度(色落ち)の問題は大きいです。どうしても上着のしたのシャツに移染したりするのが過去問題になりましたからねぇ。その部分ばかり問題にしていたらエコ商品なんてなかなか開発できないですが・・・