東京店の川本です。
サマソニ10周年の参加アーティスト話題の第三弾です。2005年結成の英国のクラクソンズは、経歴こそ浅いですが、ロックとダンスの融合を目指す最新ムーブメント「ニューレイヴ」の旗手とみなされているバンドです。
裏声を多用したヴォーカル、ダンスビート、けたたましい効果音などが特徴で、デビューアルバムの「Myths of the Near Future(邦題・近未来の神話)」は世界的にヒットを飛ばし、各方面から大絶賛をもって迎えられたのです。日本でもオリコン6位と、この手の新人バンドとしては大健闘といっていいでしょう。「Gravity's Rainbow」は、この年私にとって最もヘビーローテーションだった曲です。
二年前のサマソニにも来日したときにはアルバムヒット中ということもありトリ前のステージは大盛況でしたが、全員がマントを着て登場し、その中でもヴォーカルのジェイミーが足を骨折していて車椅子で体をクネクネしながらのパフォーマンスが印象的でした。
メンバーは芸術大学出身ということもあり、独特のファションやそのアート・ワークも注目されています。元祖レイヴ世代のキチガイ集団KLFの影響も受けているとされており、フリーメンソンを想起させるアートワークといわれてもピンときませんが、ロックの新しい進行形を目指そうとしていることは感じさせます。
こういった新しいアイディアでブレイクしたバンドっていうのは、セカンドアルバムが結構大変だったりするパターンですが、周りが期待するほど進化しなかったりして。今回のサマソニのステージでもセカンドアルバムの序章を感じるかがポイントかなと思ってます。