東京店の田上です。
スーツ専門店の受注販売は生地を事前に準備し、注文を受けてから2週間程度で縫製してわたすのが一般的です。ところが受注生産でありながら、予約注文を3ヶ月前にもらうことによって販売する側のリスクである生地、製品在庫などの無駄を省き、その分予約注文客に還元しようという新システムの店がオープンされます。
それはオン○ーによるレディス専門店「シー・ラブズ・スーツ」で、来月に1号店が南青山にオープン。上記のような新しい受注生産システムは、次シーズンのサンプルを店頭展示し、ゲージ服を使って採寸、3ヶ月後に客の手元に商品を届ける仕組みなのだそうです。このシステムによってパンツスーツ19,000円が15,000円、スカートスーツ18,000円のものが14,000円で提供されるというものです。この「シー・ラブズ・スーツ」は大量出店される予定ではなく、この仕組みで「ザ・スー○ースーツ・ストア」の中核店やネットショップでも販売されるそうです。
う~ん、なかなか考えましたね。売れ筋を実売によって把握して、調達ロスをできる限りすくなくするとは。ある程度の受注見込みありきでなければできないことですが、ほとんど100%見込みで服地を発注している我々にとっては、羨ましい方法論です。ある程度見せる部分もなければコレクションが構成できないと教えられてきましたが、それはロスをあえて覚悟するということで、今や利益が取れた時代の方法論では太刀打ちできない時代になりましたからね。